神楽坂
November 05, 2013
友人と神楽坂の鳥茶屋で夕食
うどんのコシは恐ろしく強く、3回以上に出汁の追加を経て最後の最後のシメにいただくのがよろしいかと。煮詰まった時が食べ頃と個人的に思う。
May 19, 2011
神楽坂 Sanlucar Bar
私が最初にいただいたのはマンハッタン。そして、あれとこれと...、友人はバラライカから始まりあれやこれやと...
午前0時閉店なので、次のお店を考えておきましょう。
このコメントを読む 店名:Sanlucar BAR 最寄駅:神楽坂 / 牛込神楽坂 / 江戸川橋料理:バー評価:★★★★★ 一人当たりの支払額(税込み):ディナー5,000〜10,000円用途:友人・同僚と
November 05, 2010
銀座の人々は神楽坂へ
銀座「テンダー」で長年修業されたS氏のお店。テンダーでは飲むには緊張してしまい、カクテルは美味しいのだけれど私には残念ながらリラックスできるバー空間ではなく、個人的銀座ルートからは外れていた。それはともかく、ここでまず注文したのは「マンハッタン」と「バラライカ」。材料が実にシンプルでいい。際立つビンテージではなく、普通の素材をもって技術で仕上げる自信と経験値を感じさせられるカウンターディスプレー。自信と迫力を感じさせてくれる。
仕上がったマンハッタンの味は昭和の味を呼び起こしてくれるレシピで、ベルモットを多めにした甘目のカクテル風味。経験なくても何故か懐かしい風味を感じさせられる。
カクテルの合間にいただくつまみの「ドライオレンジ」が、水割りウィスキーによく合う。
「バラライカ」を飲むにはまだ季節が早かったかもしれない。ブリザードのなかで飲みたいカクテルなのだから。
S氏に作っていただいた「ジンフィズ」の味は、銀座を含めた飲み歩きの中でもベスト3に入れていいとその美味しさを実感した。
繊細な味わいでバランスよく、喉越しも美味しい...。かなりの完成品と感じる。このジンフィズを飲みに、また再訪したいと思わせてくれた味。
October 14, 2010
神楽坂、夜の空
「今横浜。飲まない?」
「時間つくるので1日調整させてくださいな」
年に数回は電話しあっているけれど、会うのは10数年ぶり。せっかくなので思い出に残る夜にしてあげようとあれこれとアレンジ。最初の電話から1日おいての再会。滞在先の関内から東京駅までは、彼にとって長い電車旅行だったかもしれない。待ち合わせた東京駅からさらにタクシーで神楽坂の「空」へ。
入店と同時にまずは生ビールでカンパーイ♪ 生ビールがうんまいっ!♪ 普段自宅では発泡酒カテゴリーを飲んでいるので、ビールの美味しさをあらためて舌と喉で実感。泡もクリーミーで上手に注がれた状態でサーブしてくれた。
「料理はおまかせ。腹はかなりへってます。ウハハ!」
友人Oの豪快さは高校時代から変わりない。
最初の一品は、
「焼きナスの生ハム巻き」
積もる話も多く話題も広く、お互いの仕事分野は違いながらも重なる興味的な話もあり、美味しい料理をいただきながら有益な情報を交換。
M&Aの話題の合間に「グラタンコロッケ」。この一品に調味料はいらない。そのままが一番美味しい。ころもカリカリで中のグラタンがクリーミィー、その食感バランスと味がいい。
そんな穏やかな味を楽しんでいると、
「同期の医師が投資ビジネスに転身したんだけど...」と、
いきなり興味深い話に入る。
「イカゲソ揚げ」は、酒飲みの選択として、そのままでいただくか、別盛りの七味マヨネーズと醤油の小皿を添えていただくかは酒次第。
と一瞬感じながらも、私達は医療ビジネスの話題に熱中していた。数十億の赤字をかかえる病院は「一度潰してから再生」とか、そうしなくていい方策とか。これもあり、それもありと、あれやこれやと...、酒はすすむ。
そんな会話をしてしていた時に配膳された一品。このメンバーだから一瞬「アワビ?♪」と見た目に思えた一皿は「カブと鮭のサラダ」だった(自爆)。お任せメニューだとそんな勘違いが笑える。
Oが「まだビールにする?」と言うので躊躇する私も日本酒に変更。ついこの店では心を開放し過ぎて迷惑をかけてしまっているので、ここでの飲みすぎには注意している。けれど、今夜はOがいてくれるからちょっと安心していただく。
私が日本酒を自ら注文したり友人に薦めたりするのはこの「空」だけ。今夜は富山の冷酒をいただいたその日本酒のあてにはこの「酒盗」。酒がすすんでしまう「空」の危険な一品。
今回初めていただいた「塩ウニ」が超美味!!加工されたウニの美味しい商品に出会った事がなかってけれど、この「塩ウニ」は秀逸なる味で一口で驚かされた。ダシとのバランスが上品でとても美味しい! T氏が出張中に入手したとの事。後日製造元の確認をお願い。
深酒になりそうな夜には、やはり早めに胃壁に膜をはらないとねー、と「自家製カニみそバター」が配膳される。
飲み手の状態を「空」のスタッフは知っているようで、ありがたいタイミングの一品。
T氏から次の店に行きましょう、とのお誘いをいただいたので、最後にいただいたのが「松茸土瓶蒸し」。
秋。舌や胃に沁み入る美味しさの「松茸土瓶蒸し」...、おいしい。
今年は天候不安定の中に雷が多く、松茸などのきのこ類が豊作になっている。味は?変わらない。うれしい季節の味わい。
季節の味を楽しめる神楽坂ダイニングバー、「空」なのであった。
April 21, 2010
April 19, 2010
神楽坂でいただく長崎五島列島料理
長崎五島列島の食材や九州産焼酎が豊富な「神楽坂創作料理島Dining潮騒」に初入店。
入口を入ると右手に九州の各種焼酎瓶ディスプレイ棚がありその奥にカウンター席。左手にはテーブル席。店内全17席のうち13席が午後11時前にはうまっていた。そして私達が着席して15/17。午後11時にして活気のあるお店。
豊富な焼酎のメニューに混乱し、まずは日本酒を冷酒で注文。
美味しい食材満載の長崎五島列島をイメージして期待しすぎたせいなのか、刺身があまりにも普通に感じてしまう。加えてワサビにも失望。
いや、刺身は美味しいのだけれど五島列島からの食材の味はこのようなものではないことを知っているだけに特に残念に感じてしまうのかもしれない。
そうなると魚を調理した味にも敏感になってしまい、それは単なる今夜の酒の肴になってしまった。
惜しいっ!
ちなみに初歩的な手法でこんな画像表現も出来る事をあらためて思い出した。
「長崎の方からいただいた漬物です」と、サービスでいただいた一品。
長崎の漬物はかなり薄味?特に白菜は浅漬け以前の味で残念。地方で味わいが違う事は理解してはいるけれど、保存食としての漬け物の塩分はある程度必要でしょう。店主には感謝しつつもこれは酒の席にはいかがなものかと感じた一品。
他にもあれこれと九州食材料理を注文しながらT氏との会話にふける深夜だった。
April 16, 2010
January 15, 2010
旧友と神楽坂で酒宴
(*:本文中の英語会話部分は日本語に翻訳)
その場所は、今回は「ホテルメトロポリタン丸の内」27階のロビー。彼をそこでピックアップしてタクシーで目指したのは、神楽坂にある「空(SORA)」。東京駅日本橋口から神楽坂へは、車で10分もかからずたどり着けるアクセスが簡単なエリア。
「空(SORA)」に到着早々、まずはお店お勧め日本酒(冷酒)で再会に乾杯♪ 香港でも和食ブームとはいえ、彼にとってはほぼ1年ぶりの日本なので、本場の和食料理を肴に日本酒も楽しんでもらおうと、シェフには和食を主体におまかせ料理コースをお願いした。以前香港サイバーポートにあるメリディアンホテル内の「南坊」で夕食を共にした時は、彼の食欲がとても旺盛だったので、今回もそのイメージで料理エンドの設定はしていない。
お通しの「キンピラゴボウ」のゴボウに友人が興味を示した。
「Burdock Roots」。
彼はブラックベリーで早速辞書検索。
「あぁ、この食材は薬草でもあるんだね」
「そうなの?それは知らなかった」
飲食に関連する英語の知識がついて行かず、彼に十分な説明が出来ない部分を何度かブラックベリーの辞書が埋めてくれた。
そのゴボウ話題について、悲しいエピソードを語った。彼が住んだことがあり、私も公私で数回訪ねたことがあるシンガポール。そこで起きた第二次世界大戦後裁判の悲しい誤解。お互いの文化を理解出来なかった故の悲劇的判決。ここでは詳細は割愛。ただこの話題については象徴的に語られている話らしく、歴史資料で事実確認が出来ていないらしいのだけれど、しかしそこは懐深い彼の度量、「ゴボウを噛みしめるたびにその背景を思い出さなければいけないね」と、冷酒と一緒にこのお通し「キンピラゴボウ」を味わっていた。
そんな会話中にまずサーブされたのが「茄子の生ハム巻き」。フルーティな白ワイン感覚の冷酒との相性が良かった。
いただいた冷酒はいいペースでお互いに杯がすすむ。それは宮城県萩野酒造純米酒「萩の鶴」。目の前で注いでくれる。そして表面張力が決壊し、あふれても受け皿に酒が溜まってゆく様を見て、友人が楽しんでいる。
「あふれても注ぎ続けていたね」
「表面張力いっぱいでいいんだけど、どの店も心意気とサービスであふれさせてるね」
「メジャーを使わず、演出としても楽しく嬉しいアナログサービス♪」
「今回は磁器皿だけど、ヒノキという香りの良い木で作られたマスという四角い器の場合、そのマスに残った酒の最後の一口を飲み干すのもいいんだよぉぉ♪」
等と、あれこれ話題になり盛り上がる。
最初は儀式のようにも思えたらしい、容量以上に注がれる日本酒だけれどど、それだけで大いに話題がふくらんだ。
その「あて」として次に運ばれてきたのが、「酒盗」と「鯛の塩昆布あえ」。酒盗は塩辛すぎない優しい味付けで、日本酒をゆっくりといただくには丁度良い味なので私はとても気に入っている一品。
「冷や奴」の豆腐味は技有りのお口直し感覚で、サッパリとさせてくれた上で次の一品を期待させてくれる美味しさだった。
「タチ(タラの白子)」はポン酢でいただく。味わいからしてかなりの上質なる真鱈と感じた。
オーナーT氏にも同席していただき、日本料理の話しを加えつつ英国駐在時代の思い出話を友人に話してくれた。
「鍋」が来た頃には我々の話は佳境に入っていた。この「鍋」はダシが美味しくネギや豆腐エトセトラの食材で、からだも温まる一品。
「投資構成は?」
「利回りは?」
熱っ!美味しっ♪ と鍋をいただきながら、話題は彼が運用しているファンドの構成と現状・見通しを聞きまくる状況になっている。私が知るファンドの中でもかなりの好成績を引き続き維持している事に驚く。彼のさすがなる情報量と分析能力にあらためて感嘆してしまった。
揚げ物をいただきながら次のオーダーの間隔を計っていると、彼から意外にも早めに最後の一品という事になった。仕事しすぎで疲れている事に加えて、各国出張疲れがたまっているように会話時の声の調子からも感じられてはいたが、想像以上に過労気味のよう。
今夜の予約は1週間前から入れていたおかげだったのか、私の大好物「シェフ特製いなり寿司」が用意されていた事がとても嬉しかった♪
この一品を用意して頂いた事に大感謝。残念だったのは、「シェフ特製いなり寿司」を持ち帰りとして購入するのを忘れてしまった事。次回出会えたら最初のオーダー時にお持ち帰りとして確保しておこう。
帰りはやはりタクシーで東京駅まで。再会を約束して友人と別れた。
November 26, 2009
吾輩は夜鷹である@神楽坂
神楽坂で遊んだ夜は、締めの飲食と同時に挨拶に訪ねなければと思っている「空(SORA)」へ。既に飲み過ぎでテンション高く大丈夫か?<自分
神楽坂上交差点から早稲田通りを南西に徒歩で数十秒。途中にある「神楽坂バーガー」を気にしつつ歩いていると赤い大きな看板と店頭メニューディスプレイが目に留まる。そのビルの3階にこの店はある。
私的にはバーでめったに日本酒をいただく事はないのだけれど、オープニングパーティの時にいただいた日本酒が美味しかったので、今夜は日本酒から始める事にした。お勧め銘柄の富山県本江(ほんごう)酒造の吟醸「かげろうの花」が表面張力を超えてやってきた。スッキリと飲みやすく、深夜には危険な香りの美味しい吟醸酒♪
彼女はグラスで「トーレス・ヴィーニャ・エスメラルダ(Torres Vina Esmeralda)」を注文。香りが良い。味見させていただくと...、柑橘系のさわやかさがあり幅広い層に好かれそうな味の白ワインという印象。
そんなワインと吟醸酒のおつまみならばと、オススメ「豆銘(とうべい)」を選んでみた。熊本県の伝統的名産品「豆腐のもろみ(味噌)漬け」。さすがは美食家Tセレクションと感動した、酒好きにはたまらない一品。
「豆銘」のおかげで日本酒がすすんでいたところに、ちょっと濃い目の味付けになっている「ぜんまいの煮物」が来た。これでまた日本酒に拍車がかかる。
衣カリカリで中はクリーミーな「グラタンコロッケ」が彼女にヒット。
この店に来るまでにかなりの量を飲み食いしたのに、美味しいお酒と丁寧に調理されている料理があると、少食の私に別腹が出来てしまうようだ。
「鯛の塩昆布あえ」は酒のアテとしてもいいけれど、〆にこれをゴハンにのせて熱々茶漬けでいただくのも美味しそう。裏メニュー「鯛茶漬け」としてみてはいかがでしょうか?>シェフ様
「小松菜とささみのナムル」で、もう少し飲み進めたいところだったけれど、もう閉店時刻を過ぎていた...。
完飲完食でごちそうさまでした。
今夜は私が大好きなシェフ特製「いなり寿司」が無かったのは残念だった。
November 05, 2009
美味しいお酒が危険な神楽坂ピコリット
リキュールをいただきながら、とうとうチェイサーに生ビールをお願いしてしまう。飲み過ぎ?美味しいから仕方なし。
おや?この感触は...
「これは木村グラス?」
「はい、そうです」
この口当たりの微妙なる薄さがビールの美味しさを増してくれる。何気ないようにも思えるグラスのセレクションにも飲み手を喜ばせるさすがなる気配りを感じさせてくれる。
追加したイタリア・トスカーナ産「モレリーノ・ディ・スカンサーノ(Morellino di Scansano)」は今夜H氏のお勧め赤ワイン。造り手は「カッティロ・ディ・ロミトリオ(Castello di Romitorino)」。キャンティよりも軽やかで果実味がありコストパフォーマンスに優れている。肉料理にも魚料理にも合う赤ワインだと感じた。エチケットは画家でもあるワイナリーオーナーサンドルキア氏のデザイン。
バータイム利用なのに食事メニューを注文し過ぎ!と分かっていても、これまでが期待を裏切らない美味しさだったので、さらに追加注文したのは「瀬戸内産鯛と玉ねぎレーズンのマリネ」。
仕込みの丁寧さを感じられる鯛に、やはりポイントはオリーブオイルだろうか。ワインに良く合う味わい。
「静岡産フルーツトマト・アメーラ、バニラオイルの香り」は、シンプルな構成ながら厳選食材と調味料の妙を味わえる一品。自家製のバニラオイルとトマトの甘み、イギリスのマルドン塩との相性が素晴らしい。
赤ワインに合わせて再注文した「瀬戸内産シマアジの燻製」。桜チップで燻製されたこの自家製燻製品の味が、「モレリーノ・ディ・スカンサーノ(Morellino di Scansano)」に良く合う!お持ち帰りして自宅でも楽しみたい一品。簡単な真空パック機材を導入して店頭販売して欲しいと思わせる程。
カウンター上の各種フルーツが美味しそう。
デザートはいただかなかった。それにしても今夜はディナータイム以上に飲み食いしてしまった。美味しさとH氏のキャラがそうさせたのか...、その両方が危険なピコリットなのだった。
November 04, 2009
ワインと自家製食材での饗宴@神楽坂ピコリット
良いタイミングで美味しい料理が出てくるので、イイ感じでワインがすすんでしまう「ピコリット(PICOLIT)」のバータイム。
「青森県陸奥湾産ホタテのカルパッチョ、サフランのジュレとニシンの卵」にも、前述の「EASY」(メルロー種100%のブルガリア産赤ワイン)が良く合う。グラスワインでいただいた白の銘柄は覚えていないけれど、このワインにも良く合う味付けになっている。見た目は上品ながらも、ひとたび食すとワインがすすんでしまう危険なキーメニューかもしれない。私はホタテの燻製は大好きなのに生はあえて注文する事はない。この品を選んだのは彼女。「美味しいから食べてみて」と勧められたので、お付き合いでひとついただいてみると...!? おぉ、これはオイシイ!と一瞬開眼!思わずテレビ朝日の番組「お試しかっ」内の企画「全て当てるまで帰れま10」でブレイクしたブラマヨ小杉の雄叫び「ヒーハァー♪」を私も心の中で叫んでいた。キャビア風ニシンの卵の塩加減とのバランスと、そこにかけられたオリーブオイルが特筆的に美味しい!この銘柄を次回教えていただこう。
赤ワイン「EASY」は「国産白レバーのパテと自家製ブリオッシュパン」にも良く合う、魚介料理と動物系料理のどちらの味もそれらの美味しさを引き出してくれる有り難い赤ワイン。
ブラックチェリーのシロップ漬けも自家製。甘いながらもお酒に良く合う♪
ちょっと個性的な味が欲しいところで注文したのは、桜チップでスモークされた「瀬戸内産シマアジの燻製」。身の味も香りも燻製具合も完成度の高い一品料理に仕上がっている。これ、日本酒もいただきたくなる程の味わい。
あの品もこの品も丁寧に仕上げられた自家製食材がが美味しいレストラン。この水準を維持していって欲しいと願っている。
気心知れた中ゆえ、こうなると銀座スタイルで客の好みに合わせ、注文しなくてもお勧めの一品が出始める。そんな一品が「マカロンで挟んだフォアグラのテリーヌ、白コショウ風味」だった。なかなか美味しいマカロンに出会う事は少ないのだけど、フォアグラ抜きにしてこのマカロンそのものが美味しい!聞いてビックリ、これも自家製!!今夜の「Spuntino」(おやつ的一品)は小さいながらも驚かされる程の味に仕上がっていた作品。
また来ました、H氏お勧めの品。
「Nちゃんのお勧めなら喜んで」
それは
「AL KERMES(アルケルメス)」だった。
「甘美な香りと、この自然な薬草感の美味しさがいいね。」
イタリア・フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局が造っているリキュール。ケルメスは日本で言う「貝殻虫」を煮出して赤い色素を付けたリキュール。フィレンツェの伝統的なお菓子ズコットやズッパイングレーゼのスポンジに染み込ませるのは有名だけれど、バーでこのようにストレートで飲む事は現地では考えられないかもしれない。本格的な「カンパリ(Campari)」も、この貝殻虫を使って赤く着色している。なので実際に貝殻虫を使って着色された酒類は、欧米諸国では販売されながらも日本では厚生労働省の規制で日本では輸入出来ない状況にあるらしい。
今回はそんな厳しい情勢下にありながら仕入れる事が出来た、この「AL KERMES(アルケルメス)」の一杯。これが香りでまずはときめかせてくれる。そして...舌の味覚部分全域を優しく刺激してくれる複雑なる薬草の味。これを作り上げた職人の技が素晴らしい。匠の味を実感出来た程に驚かされたリキュールだった。リキュールはこうであって欲しいとH氏と話しながら、私は大切に味わった。
気が付いたら零時をとうに過ぎている…。
(続く...)
【前編「今夜のピコリットはバータイムだけ特別営業」】
今夜のピコリットはバータイムだけ特別営業
ディナー予約をするつもりで神楽坂イタリアンレストラン&バー・チケッテリア「ピコリット(PICOLIT)」に連絡すると、今夜は休業日との事(!)で、とても残念(涙)。
でもオーナーH氏が「今夜はバータイムだけ営業するつもりです」とおっしゃっていただけたので、近くで食事を済ませて食後酒感覚で訪ねてみた。
開店したのは今年の2月。現在ランチタイムは賑わっていても、まだまだバータイム利用の客足は少なく、近くのお店はテラス席まで賑わっているのにピコリットに入店してみると店内に客はいなく、居たのはH氏だけだった。実力と実績をもつH氏のお店だけに、このバータイムの状況は私にはとても意外だった。一般には水曜日定休日という情報が定着してしまっているせいなのかも知れない。それよりも何よりも、H氏の経験と実力のアピールが足りないのかも知れない。でもそれがH氏の奥ゆかしさゆえなのか戦略なのかはまだ私には分からずにいるので、追い追いに私も小出しに説明させていただきたいと思っている。
そんな導入やらまえがきを無視をして、H氏のバータイムならば彼のカクテルをいただく事がこのお店での王道だと思う私は、ワクワクとH氏にカクテルをおまかせすると、登場したのは「シトロン・ヴィネガーとジンのカクテル」?!
なんという、そしてさすがなるこの奇襲レシピには驚きと同時に期待を超える意外な組合せで一瞬絶句する程に私には嬉しく有り難いカクテル。
「Nちゃん、いいね!」と私は思わず彼H氏のファーストネームで呼びかけた。
「Vinaigre de Citron」を使う彼の感覚が私のカクテル心を刺激してくれる。今夜この一杯のオリジナルカクテルで私のスイッチが入ってしまったようだ。
今夜はバータイム特別営業なのでシェフはいなく、H氏自身がおつまみ料理担当。私は彼の経歴を熟知しているので安心しておまかせ【*1】であれやこれやと注文。そうして選んだワインは赤。それもメルロー種100%のブルガリア産赤ワイン「EASY」。
これが深い果実の香りとスムースな舌触りのバランスの良さに驚かされる味わいで、最初の一口を含むと...ォォおいしぃぃ…
このワインとオーダーした料理と一緒にマリアージュを楽しみたいところながら、今夜はヒズペースとマイペースでゆったりと会話を楽しみながらの夜。おつまみ待つよー♪
最初オーダーした料理が、わがままなるままに組み合わせていただいたオードブルだった。スミマセン(汗)。それが仕上がる前に、そして他の客が来る前にH氏に許可を得て店内を撮影する為に動き出す。
それにしても、店舗外観内装、メニュー、コンセプト...、
「Nちゃん、りっぱ!」
りっぱ過ぎて、私にはとても嬉しい。
カクテルとワインのセレクションはさすがに美味しく、あとは料理。深夜にいただくつまみ程度の小さな一皿の味も重要なポイント。期待のインジケーターが高まる。
そうしてまずはワンプレートに盛られた3種のおつまみメニューがサーブされた。画像左から、
・「北海道産仔牛スネ肉とプロシュットコットのゼリー寄せ」
・「瀬戸内産ボイルタコのスライス、フランスバスク地方エスプレット唐辛子風味」
・「パテ・ド・カンパーニュと自家製ピクルス」
取り分けられたこれらの味は、ダイニングバーの域を超えた美味しさだった。さすがは銀座とイタリア仕込みと納得の味わい。
長い夜になりそうな予感...
(続く...)
【美味しいお酒が危険な神楽坂ピコリット】
October 21, 2009
神楽坂でイタリアンダイニングバー
店内は季節柄、造花と本物のモミジで飾り付けられて秋の演出がされていた。まずは白ワイン。
さて、料理は何にしましょう?貴女におまかせ。
最初に注文した旬な「キノコのソテー」は濃厚な味付けで、「このワイン、おかわり♪」と白ワインがグイグイとすすむとても美味しく危険な一品。食感もシャキシャキで歯応えが心地良い。
馬刺し好きの彼女が注文したのは「霜降り馬刺しオニオンソース」。んー、やはり苦手分野の食材。なので彼女にお願い。私は横目で見ながら赤のハウスワインを何杯かを流し込むように飲み干す。
「アジの炙りのサラダ」。これにかけられていたドレッシングが少々濃いめの味なので、新たに注文した白ワインが更にすんでしまった。これ、美味しいっ♪!
今夜のフロアー・カウンタースタッフ全員が初めて見る顔。
「**さんは?」
「数ヶ月前に辞めました」
客の回転以上に従業員の回転がはやいお店なのだと今回知った。
スタッフも慣れてきたのか、「モデルさんですか?」と真顔で彼女に聞いている。
そーいえばモデルもしてるね。忘れていた。
彼女がいつのまにかアラカルトで特別注文していた4種盛り合わせのおつまみプレート。サーモンとプロシュート、そして初心者にも優しい味のブルーチーズが赤ワインによく合う。
無理を聞いていただき恐縮至極>店長殿
料理もワインも楽しく美味しくいただいた。感謝。
July 06, 2009
神楽坂でハイボール
今日月曜日は「空(SORA)」の定休日。
なので、今夜訪ねたのは「バンビーノ(Bambino)」。平日は朝5時まで営業してくれているありがたいダイニングバー。料理はイタリアンベースの無国籍料理。
最初は今夜お薦めの「グレンフィディック12年」をハイボールでいただくことにした。するとバーテンダーM氏が、
M「最近ハイボールを指定するお客様が増えて...」
私「日経の番付入りしてましたね。」
M「男女問わず増えました。しかも角ハイボール指定のかたも」
私「角を指定で?!」
M「オーナーの嗜好で当店には角は置いていないので山崎やスコッチでお飲みいただいてますが、ハイボールのオーダーはCM以来確実に増えました。」
日経が発表した2009年上期ヒット商品番付に、東前頭筆頭の「1Q84」に続いて登場した「ハイボール」の位置付けは確かなものだと実感した。「ハイボール」というとウィスキーを長年飲み続けている特に単価の高い客にとってはあまり良いイメージにつながらない。若いウィスキーや昭和30年頃のまだ国産物が発展途上だった頃の、ストレートで飲むにはきついウィスキーを飲みやすくするため流行っていたハイボール。ところがむしろそんな時代を知らぬ若者にハイボールという飲み方がスムースに受け入れられたらしい。さすがはサントリーのマーケティングと視点の若さ。感服至極。
そんな話題に感心しながら、おつまみに「プロシュートとサラミの盛り合わせ」。ハイボールのあとはキリンの生ビールでグイグイと...。
銀座のバーへ移動しようか、このままここで飲み倒そうか、そこが悩ましい神楽坂。この街で落ちついて楽しむなら、銀座とは違う和風の粋を身に付けていないと...
June 27, 2009
JR飯田橋駅午前5時
最近は神楽坂界隈にも朝5時まで営業しているダイニングバーが増えてきた。
酔い覚ましにひんやりとした外気にあたりながら神楽坂をゆっくりと坂下まで下ってくると、丁度JR飯田橋駅からの始発電車に乗れる時刻になっていた。
そしてその後の事はあまり憶えていない...
(自爆と自戒)
:
よくもまぁ今回も自宅へたどり着けたものだと、いまさらのように自分の生体ナビ帰宅モード精度に感激しつつ、おやすみなさぁーい♪
:
と、熟睡後に目覚めて私を驚かせる自分の不思議行動を発見!
携帯電話の画像ファイルには、帰宅途中の時刻にポークカレーの画像が残っていた。あぁ、確かに酔い覚ましの薬膳感覚で食べたような気がする。
しかしこの画像が自分にはとてもトリッキーで面白く、自問自答が楽しめる不思議に思えるショット。画像記録時刻によれば、この前の画像は飯田橋、その後は就寝後の当日夕刻の画像。酔いながら私はどのような意図でこの状態を画像に残そうと思ったのだろう。アルコールで大脳皮質が麻痺した状態で本能や経験値で動いたこの結果の1枚が、自分にはとても興味深く見ている。そこに大きな疑問が2点。
【Q1】なぜに水ではなく味噌汁が添えられているの?
【A1】そのお店の朝定食感覚のサービス、なのだろうか。
【Q2】なぜにルーを左にしたままで私は画像に残したの?
【A2】自分がカレーライスを食べる際にはルーは右と決めているのに、出されたままの状態を記録したく撮ったように思われる。でもこの画像、自分で撮りながら違和感をおぼえる画像ながら、意外なショットなので私には楽しい「記憶にない酔っぱらい画像」。
上記2点以外に、「記憶もないのになぜにポークカレーだと判るの?」と画像を見て思ったかたも多い事でしょう。でも私の場合、朝に酔い覚ましのカレーを食べる際にはポークカレーと必ず決めているので、それがきっと無意識ながらにも間違いなく「ポーク」と注文していたに違いないという本能からの選択メニューと思っているだけなのです。
もしこの1枚でどの店の何のメニューかが判ったかた、是非ともご連絡を!
はい?そうそう、 酔狂 粋狂
June 07, 2009
神楽坂に空(SORA)がオープン
今夜は神楽坂「空(SORA)」のオープニングパーティ。
JR飯田橋駅を出て神楽坂を上る。日曜の夜は意外にもかなりの人波でこの通りはにぎわっている。お店によっては行列待ちのところもあったりして、そんな神楽坂の様子に驚きながらさらに坂を上っていった。
神楽坂上の交差点を渡り、即左折して大久保通り沿いに歩くとすぐ右手に1階がインド料理レストランが入店しているビル(M's)に至る。そのM'sビル3階に「空(SORA)」がある。
身内だけで最後の乾杯用にと私が持参したのは「ヴーヴクリコ」。だって女性3人が中心となって経営するダイニングバーなのですから。
T氏の人脈で、音楽業界や飲食業界のかたがたが招待されていた。
もちろん施工関係者達も。かなり難しいハコだったらしく、その達成感でテーブル席は盛り上がっていた。カウンター席にはT氏旧知のメンバー。一瞬の会釈が出来ただけでも通じ合えるようなかたがた。
私は普通に前菜感覚でいただいていたゴマ油風味のこの「和風サラダ」が、意外にも20代男子に好評だった。
でもそれよりも画像に残せなかった、
山菜のお吸い物がかなり美味しいぃぃっ!
そこにてんこ盛りの「鶏の唐揚げ」が登場!
この「鶏の唐揚げ」を一口いただいた時には心の中で「(おぉ?)」と、嬉しい言葉を無言で発するほどの美味しさを感じた。素材の旨さに加えてスパイスのブレンド具合に技有り!様々なスパイスに漬け込んでまぶして揚げて出来上がった手間暇かけた美味しい作品。皮までが美味しい♪
今夜は生ビール、赤白ワインに日本酒、そしてラム酒やウィスキーをお好みで。
最初にいただいた「いなり寿司」を、再オーダー!
いなり寿司好きの私には超ストライクの味で、このまま何気なく5個はサラリといける、そんな優しい味のおいなりさん。このいなり寿司の味、持ち帰りでも売れると思うのですが、いやそこはこれをつまみに飲んでこのバーを楽しんでいただきましょう。
おいなりさんと言えば私の中で一番の京都「いづ重」さん。でもそれとは違う味ながら甲乙つけがたおいなりさんにここで出会った。身内でも人気の品で最後は取り合いに(汗)。無理を聞いていただき6個を確保。ありがとうございます。
そして「鶏の唐揚げ」も再オーダー...。
終電は既に無い。
それにしても、写真に収めきない料理の数々があれもこれも美味しい。素人の私でさえ「素材や調理法」に興味をおぼえてしまう。
奥深いぞ、この「空(SORA)」...
採点:★★★★★ |
March 02, 2009
お酒好きが集まった2次会の夜
今夜はもう解散しましょうと言っていた男性4名は、女性5名の「ダイニングバーへ行きましょう」との意見と美貌に押し切られ、グループリーダーが馴染みとしている「神楽坂バンビーノ」に予約を入れて皆で雪崩れ込む事となった。
入口から一番奥にある円卓を男女別で2卓を専有。男性達はキャンティ(Chanti)で乾杯。
前菜のキノコとプリプリシュリンプがスパイシーな味付けなので、ワインがクイクイといってしまう。
一口サイズに切られたバゲットにクリーミーなカマンベールチーズを付けながらつまみ、笑いの絶えぬ歓談が続いたふとした合間に、「トロトロ熱々のラクレットチーズだったらよかったのに…」と私が何気につぶやいた独り言を隣の御仁が聞き逃さなかった。
「どこのラクレットチーズが美味しいと思います?」
矢継ぎ早の質問に答える私の情報を真剣にメモを取っている。直前まで雑談モードだった彼がビジネスモードに切り替わっていた。そんな彼の真剣さに対して「間違いがあってはいけないので後日メールします」と約束。あらためて詳しく自己紹介し合うと、彼は国内外で飲食店を経営されているオーナー社長さんだった。2次会でも経営者のアンテナ感度は敏感。
次のテイストは4種類の固形チーズをつまみに、ワインはラクリマ・クリスティ・デル・ヴェズーヴィオ(Lacryma Christi del Vesuvio)。ポンペイを火山灰で埋め尽くしたベスビオ火山の山麓で収穫される葡萄で作られるワイン「キリストの涙」。このエチケットのベスビオ山は噴煙しているように描かれているけれど、太陽道路からE45を何度かドライブしても煙を見た事はない。
ここでようやく食事らしいパスタをガッツリいただく。見た目よりも味は意外に味は濃いめだったので、この状況には相応しい味でワインと一緒に美味しくいただいた。
食事がすすむ程に話題もすすみ、しまいには男女混合で席順シャッフル。その時のちょっとしたハプニングは、ここでは割愛。
最後はサッパリとアイスクリームで終わると思いきや、グループリーダーが「最後はマティーニで締めましょう」と…(!?) 男性も女性も一人でワインフルボトル1本近くは飲んでいる筈なのに、最後の一杯がマティーニとは。
普段はなかなかこのメンバーで集まるのは難しいせいもあったのか、お互いに思い出話や近況報告を語り合っているうちに、最後に乾杯した時には終電時刻はとうに過ぎてしまっていた…。
イタリア料理にワイン!
February 18, 2009
昭和の記憶と神楽坂
神楽坂には真偽が定かではないながらも、第64・65代内閣総理大臣田中角栄氏の伝説が未だに語り継がれており、それが神楽坂に彩りを加えているように私は感じている。
例えば神楽坂商店街の車道は、午前中は神楽坂上から神楽坂下(永田町方面)への一方通行で、午後は逆に目白通り方面へ一方通行になった理由であったり、地下鉄有楽町線飯田橋駅神楽坂出口が俗に角栄駅と称されている理由だったり、等々と…。
その神楽坂界隈を訪ねる際に、私はいつも夜に銀座からタクシーで乗り付ける遊び場のはずなのに、今日は明るいうちに初めての地下鉄利用で神楽坂駅に降り立った。それは、1年近くの闘病生活の末に先週亡くなった、田中角栄氏が愛した女性のお通夜のお手伝いのために、ご長男の同窓生と一緒に若輩ながら私も受付を任せられていたので、確実に定時に合流する必要があったから。
喪主の長男田中京氏からは永田町関係者には彼女の訃報を知らせなかった事もあり、会場は親族と親しい友人に音楽業界関係者と神楽坂花柳界のかたがたがほとんどだった。
通夜式後の通夜ぶるまいの飲食会場で、飲食後のデザートのように振る舞われたのは彼女が愛した和菓子のひとつ五十鈴の「雪路」。この一品の登場で、田中京氏の同窓生たちが懐かしそうに思い出を語っていた笑顔がとても印象に残った。
本来は悲しい式の筈なのに、その中で素敵な人間関係を再確認できる、そんな素晴らしい関係を体感できた有意義なひと時だった。
熱情 ― 田中角栄をとりこにした芸者 (講談社+α文庫)
著者:辻 和子
販売元:講談社
発売日:2006-05-19
クチコミを見る
絆―父・田中角栄の熱い手
著者:田中 京
販売元:扶桑社
発売日:2004-06
おすすめ度:
クチコミを見る
SAPIO (サピオ) 2008年 12/17号 [雑誌]
販売元:小学館
発売日:2008-11-26
クチコミを見る