赤坂
June 04, 2009
タコスを好きになった夜
大いに飲み始めたバー探索初期の頃、神楽坂でよくお世話になったバーがある。そこでは世界のビールを楽しめて明け方まで営業していた(現在改装中で近日リニューアルオープン)。そこでは、私と同業界人の若手と週末にはよく深夜まで、時には朝まで遊ばせて頂いていた。それが「ビリーバリューズビアバー(Billy Barews Beer Bar)」。開店に至るまでのオーナーA氏の努力や視点や考え方、なによりもその行動のユニークさに惹かれてそこに集まるようになった。
そのA氏は現在都内に複数店舗の違う個性のお店を展開している。今回ようやくその一店舗、「ポコロコ(POCOLOCO)赤坂店」を訪ねる事が出来た。
積もり積もった話は順番にビールののつまみにしつつ、A氏が真っ先に用意してくれたのが「タコス三種」。
ずっと疑問に思っていた事を質問してみた。
「何でタコスの店なの?」
答えは簡潔明瞭だった。
「美味しいタコスに出会ったから」
このタコスを彼に紹介したのは某有名商社メキシコ駐在員。その美味しさに出会ってしまったがゆえに、現在はこのタコスを商売にしていらっしゃるらしい。国内外で美味しいものに出会ってきたサラリーマンが飲食業界に専門的に関わってしまう、よく見うけられるパターンだった。
この夜は3軒目に訪ねてしまったので私のお腹は満腹状態だったので、時間をおいて何とか最初のタコスを一口...!?!
う、ウマイっ!!
タコスは過去に数回しか食べた事が無く、その全てが次に食べてみたいと思わせてはくれない味だった。今回の一口目もお付き合いのつもりだった。それが、私の人生でダントツに美味しいタコスの味だった。「(今までのタコスってなんだったのだろう?)」と、過去のタコスに一瞬疑問を感じさせながらもその思いを瞬間で消してくれたこのタコスの、特に生地の素材から感じられる甘さと食感の美味しさがスバラシイ。生地は小麦粉を一切混ぜずにトウモロコシ粉のみで作られている。やはりあるのですね、有名料理となったその本当の美味しさが必ず何処かに。
ランチタイムはこのタコスで店内フル稼働との事。でしょうね、この味ならタコスフアンが増えるのは納得。今夜その一人になった私。
A氏とはこれまでの話しこれからの話しと、お互いに情報交換をしながら、再会を約束した夜だった。