March 22, 2008

並木藪蕎麦のツユとおばちゃんと関西人

浅草界隈一周してもどこの駐車スペースも満車だった。

雷門地下駐車場入口どうせ待つなら雷門地下駐車場と、その列に並ぶ事にした。思ったよりも早く、20分後には駐車。今日は快晴っ!だからカラッと揚げられた天ぷらが添えられている天ざるそばが食べたいと、すぐさま並木藪蕎麦へ。




並木藪蕎麦店の外には順番待ちの列が出来ていなくても、無粋に突然引き戸を開けはしない。暖簾で隠れているガラスの一列と最上段の一列は磨りガラスにはなっていないので、暖簾の隙間から店内の様子をうかがえる。どれどれ...この時刻でも満席っ!


並木藪蕎麦店内風景幸いにも丁度いいタイミングで数分後には着席が出来たが、何やら配膳係のおばちゃん達の表情に疲れの色が見えているのが心配。今日は特に忙しい状態が続いているのだろう。

注文したのは勿論天ざるそば!そのツユは温かいので、今回は冷たいツユのざるそばも追加。

注文した品が運ばれてきた頃には、相席テーブルの対面(といめん)で食事していたシニア夫婦と入れ替わり、3種類の東京ガイドブックを持参した関西からの若手カップルが席に着いた。ざるそばを注文した彼と彼女は、待っている間にも次に行く場所へのルートを、ガイドブックの路線図と携帯サイトで接続時刻を参照しながらテンポのいいリズムで掛け合っている。かなりハードな行程にチャレンジしている印象。

運ばれてきたざるそばを食べながら、彼は「麺を全部ツユに浸したら辛すぎるんで、チョットだけがええ」と彼女にアドバイスするように自問自答。「今日はずっと食べとるねぇ」と彼女。東京くいだおれの旅行らしい。

天ざるそば藪の辛いツユが好きな私たちは、箸ですくったソバを半分程ツユに浸して即、ズッ・ズズーッと一気にすすり上げる。蕎麦の甘さとツユの辛さの美味しいバランスを噛みしめる。いつ来ても期待を裏切らない蕎麦とツユの味に癒される。紙の上に残った天かすの残りは余さず温かいほうのツユへ、そしてそこに熱々のソバ湯を注いでいただく。旨いなぁぁ(幸)♪

器に半分近くのツユを残してしまった関西カップルは、ソバ湯待ち状態でソワソワ。待ちきれずに空になっている私の器を持ってしまう。これが会話の切っ掛けになった。彼等のソバ湯をおばちゃんに催促してあげると、残したツユの量を一瞥したおばちゃんから「そんなにツユを残をしたらカライですよ」と指導が入った!緊張が走る表情の大阪カップル。「今のはね、近所や身内の子供相手の感覚で親切に諭すような、下町風の思いやり表現だから」とフォローする私たち。

天ざるそばとざるそば会計を済ませて我々が席を立つ時にも、まだソバ湯に苦戦している大阪カップルに「東京、楽しんでってね」と別れの挨拶。

時刻はそろそろ並木藪蕎麦のワンちゃん散歩の頃。帰り際、見送ってくれた配膳係のおばちゃんに「ワンちゃんは元気ですか?そろそろ散歩の時間ですね?」と尋ねると、自然と他のおばちゃん達が集まって来て、彼女達の表情から緊張感が薄れ優しい笑顔に戻っていった。



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