December 23, 2006
ブラッスリーアッシュエムでクリスマスディナー
さて、今夜の「アッシュエム(Brasserie HxM = BHM)」はどの様な料理で私達を楽しませてくれるのだろう。
ディナー予約ではなんと6人グループの当日キャンセルがあったという。そんな事件のおかげもあり、席を用意してもらえる事となった幸運なる突然客の1組が私達。
「モトロッソ(moto Rosso)」からスタッフを動員するほどの店内活況の中、お願いしたのはもちろん「X'mas 特別ディナーコース "2006"」、そしてアラカルト。
久し振りに再会した女性スタッフが「今夜お会い出来てよかったです」って?今月いっぱいで退職っ?!キャリアアップ?Wow、寿退社!!おめでとうございまぁっす。えっ?1月7日が結婚式?!なんというハードスケジュール。ええっ?彼の転勤先がそんな遠くに?いきなり見知らぬ土地へ。慣れるまで大変だろうけど、どうかお幸せに。ペットを可愛がって気遣ってくれてありがとう。心から感謝。
「アミューズグール」をつまみながらのそんな思い出話。元気な湘南野菜のニンジンの生ハム巻、ビーツのムース、そして胡椒とオリーブオイルがいい案配のクリームチーズが美味しい。
コースの「燻製にしたフォアグラとドライイチジクのタルト仕立て」にのせられた野菜がやはり美味しい。自然の恵みをお裾分けしてくれているような元気野菜に感謝。野菜をある程度食べると現れるフォアグラにはイチジクや松の実などがのせられている。濃厚でセクシーな味には赤ワインが欲しい。しかし悲しいかな今夜も私はドライバー。隣テーブルのグループ皆が楽しんでいる「いろいろお味見ワインコース」が実に美味しそうで、しかもその香りが美味しそう...。(我慢)
アラカルトの「ゴロゴロ野菜のガルグイユ "2006冬"」に入っている緑色の野菜は辛味大根。生だと涙が出る程の辛さも、煮る事でそれが甘味に変わる野菜。その旨味をスープで、甘さを個々の野菜自体で味わえる一品。
コースの「舌平目のムース仕立て シャンパンの高貴な薫り」は、ムース仕立てにしてある舌平目が繊細に調理されているので、ソースを出汁餡に代えると和食としても美味しくいただけそう。これはお見事なる美味しさ。
続いてコースの「エゾ鹿のロースト ジェニパーベリーソース」の肉は、意外に上品過ぎる印象で、肉質柔らかく線維は細く、個性的な鹿独特のクリーミーな味が無い。ジンの語源となった香料ジェニパーベリーを使ったソースだけに、個人的に気分はこの一皿のひとときだけはNY。
彼女のアラカルト「フォアグラの瞬間燻製 地の柿を一緒にのせて」と、「高座豚ロース肉のグリル きのこのラグーソース」を一口ずつ味見させてもらう。フォアグラには柿も良く合う。高座豚は肉自体が旨い。
コースのデセール「ビュッシュ・ド・ノエル "2006"」は、薪の輪切りだった(涙)。しかしこれは仕方ない...。
彼女に一口分けてもらった「マロンのチーズケーキ」は、さすがに人気商品だけに、濃厚で舌の記憶に残る美味しさで、お持ち帰りしたいところ。しかし、年末までに食べておかねばならないケーキや菓子が控えているので、ここは我慢して来年の楽しみとして持ち越す事に決定。
最後の「ダブル・エスプレッソ」が、いつものように美味しくディナーを締めてくれた。
今夜もディナー中に突然照明をダウンして誕生日を祝うカップルへのサプライズイベントがあった。店内のスタッフも客も皆で「おめでとう」の言葉と拍手で祝福。そして落ち着いた頃、またもや照明が落ちた。ただ、静かにではなく突然に、そしてあまりにも真っ暗に。客は「またもやお祝い客がどちらかに?」と暗闇でキョロキョロザワザワ。すると「すいませーん、ブレーカー落ちましたぁ(汗)」と、オーナーの声が暗闇に響いた。クリスマスには普段以上にイルミネーションを使っているから...と言うか、今夜はスポットライト照明が普段よりも増設されているような気がする。2度も落ちたのは、ご愛敬。
しばらくするとまた照明の明かりが落ちていった。また何事?と一瞬思ったら従業員専用ドアを外から叩く音が!ドアの向こうから「ホーッホッホッホォ」とサンタの笑い声!!女性客だけにクリスマスプレゼントを運んできたってぇぇぇ?!各テーブルを回りながら記念撮影をせがまれるサンタ。チーズと笑顔になっても白い鬚で口元が判らないと撮影後に心配しているサンタに皆は大笑。2階にトナカイを待たしているからと、プレゼントを配り終えたら従業員専用ドアから消えていった見覚えのある後ろ姿のサンタ。かなり楽しいひとときだった。
今夜は舌平目とフォアグラの料理が特に美味しかった。会計を済ませるとオーナーと菊池シェフが見送りに出てきてくれた。来年も美味しい料理と楽しいイベントを更に期待しつつ、週末湘南渋滞を乗り越えて足を運ぶつもりで今年最後の挨拶。今年も美味しい料理をアリガトウ。来年もオーナーの新企画にシェフの新作料理が期待出来る湘南フレンチブラッスリーレストラン。