September 24, 2006
東名の渋滞を避けて湘南へ
東名御殿場に近づくと「大井松田−横浜町田30キロ渋滞」(!!)の表示。箱根を越えて湘南経由をドライブする事に。このルートで西湘バイパスが終わるあたりから渋滞している場合は、平塚「ブラッスリー・アッシュエム(BHM)」でゆっくりとディナーをいただく事にしている。今回もそんな渋滞解消待ちの理由が嬉しく立ち寄る。
今回はテーブル席ではなくあえてカウンター席を選んでみた。菊池シェフの仕事ぶりが間近に見る事が出来、私達の興味を刺激してくれるポジション。「今夜の菊池はキレキレです」と笑顔で相山氏、苦笑いの菊池シェフ。忙しい一日が続いている事は菊池シェフの背中から容易に感じ取れる。
「アミューズ」には浅く酢漬けされたニンジンの生ハム巻き。まだ熱い自家製パンを小さなポーションにちぎってクリームチーズを付けゆっくりと噛みしめ前菜を待ちながら厨房観察。菊池氏の動きはまるで一昔前のブリティッシュロックのシンセサイザー奏者のよう。ガスの調節、ソース味の確認、調理、盛り付け、とリズミカルで運動量を必要とする作業。ゆでた野菜の形に納得出来ずにシンクに捨て去る作業もリズミカル。集中している眼力の強さで声はかけられない。
「ゴロゴロ野菜のガルグイユ」は地野菜の素材自体が美味しく、その元気ある味がスープにも溶け込み、ミッシェル・ブラスほどに何十種とは使わずとも野菜の味を組み合わせ良く仕上がっている。
アルミホイルに包まれて蒸し焼きにされた「キノコとホタテの香り焼き」は、開けると同時に秋を感じさせる海の薫り高い湯気が立ちのぼる。キノコとホタテの食感と味がよくマッチしていて美味しい。
高座豚料理「骨付きロースグリル」は量のわりにはあっさりと食べやすく美味しい一品なので、今回はその肉を使った「モモ肉とレバーのハーモニークレシーソース」を注文してみると、これが肉の持つ別の味を引き出している深い肉の美味しさが楽しめる。食材の味も別の味を引き出すシェフも技もさすがと感じた一品。
「港から届いた旬の鮮魚でおまかせメインディッシュ」の今日は黒ムツ。この焼き加減が絶妙で皮は適度にパリパリで身はホクホクホロホロ、旨いっ!白ワインが欲しくなってしまうところをグッと我慢して、今回の飲み物は自分好みのハーブを3種選んでブレンド出来る「ハーブティ」にしてみた。ネトル、エルダリーフラワー、もう1種は相山氏におまかせで。
「デザートは菊池が何やら特別に考えているようなので」と相山氏。楽しみに待っているとやって来たのは「シェフ特別デザート3種盛」。まず「栗のチーズケーキ・ナッツ入り」はさすがに人気デザートらしく、栗とチーズの味が濃厚ながらも良い配分で洗練された味になっている。貴重な手みやげとしてもお勧め。紅茶との相性がかなり良さそう。「ラム酒たっぷりのガトーショコラ」は少々ラム酒が強すぎで、女性やドライバーにはちょっと危険。そこで「エスプレッソアイスクリーム」でサッパリ。ゆっくりとごちそうさまぁ。
数十分「モトロッソ」に行っていた相山氏は会計時には戻ってきていた。「うちに今いらっしゃっている事を川畑に伝えると、帰りに寄って下さいと言ってました」と伝言を受け取るも、残念ながらお腹いっぱいの上ドライブ疲れ、しかも明日月曜は早く起きなければならない。今日が土曜日だったらよかったのだけれど...。事情を説明し「彼によろしく」と相山氏に託す。今夜もBHM閉店後はいつものように菊池シェフはじめ皆でモトロッソなんだろうな。
店をあとにしてR134に出ると渋滞はすでに解消されていた。